第39回(2013年)の集会




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宣言文
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 2013年2月11日、仙台市民会館に約620人が集まりました。開会に先立ち、苫米地サトロさんの歌と、宮城のうたごえの皆さんの合唱が披露されました。
 開会後、状況報告に続いて、香山リカさん(精神科医・立教大学教授)の講演がありました(演題:憲法の危機と“心の問題”)。香山さんは、「自己責任とか自立自助という言い方で、努力しても成功できないのは本人のせいだ、という風潮が広がっている。『ゴーマニズム宣言』の小林よしのり氏(漫画家)は、そのような行き過ぎた個人主義を打破するためには、「公」を重んじ天皇を中心とした国づくりが必要だと訴えて、若者たちに絶賛された。しかし、自分の不安や弱さを正直に認めずに、天皇や日本国家というものに自己のよりどころを求める姿勢は、精神医学的には「強者への同一化」であり、健全な解決法とは言い難い。まして、そのような病理的社会状況の中で憲法を変えようとすることは、非常に危険な道である。他方で、私たちは、貧困の解決を含めて、どうすれば一人ひとりの人間(とりわけ若い方々)が大切にされる社会を作れるのかを考える必要がある」(要旨)と語りました。
 最後に「宣言」を採択し、会場から仙台駅前までデモ行進を行いました。
 



<宣言>

 私たちは今日、ここ仙台市民会館において、第三九回「信教・思想・報道の自由を守る宮城県民集会」を開催しました。
 今からおよそ五〇年前のアメリカでは、黒人差別が根強く残っていました。現在の私たちには信じられないことですが、リンカーン大統領による黒人奴隷の解放から百年が経過しても、差別は残っていたのです。一九六四年に差別を撤廃する公民権法が成立したのは、キング牧師たちによる非暴力不服従の粘り強い運動があったからです。
 アメリカで公然と黒人が差別されていた一九四七年に、日本では新しい憲法が施行され、すべての国民の平等が初めて憲法に規定されました。そして信教の自由、思想の自由、言論・表現・出版の自由などの基本的人権が完全な形で国民の権利として保障されたのです。戦争の道具である軍隊の放棄を決めた日本国憲法は、当時も今も世界でもっとも平和的な憲法です。その憲法が施行されて以来、昨年五月で満六五年が経過しました。でも私たちの身の回りで自由・平等・平和の精神が十分に根を下ろしているとは言えません。あの忌まわしい戦争の責任が天皇にもあったこと、「日の丸」を掲げ「君が代」を歌い「建国記念の日」を祝うことが戦前の天皇礼賛と結びついていることを知らない若い人々が増えています。
 他方、一昨年三月に起きた東日本大震災と福島第一原発事故の被災者たちの多くが未だ困難な生活を強いられている中で、政府は沖縄住民の反対を無視してオスプレイの配備を強行しました。権力と財力をもつ者にとって都合のよい政治、さらには自由・平等・平和を掲げる日本国憲法さえ変えようとする政治が、政権交代によって推し進められようとしているのです。
 私たちが人間らしく生きていくためには、物質的な豊かさだけではなく、他の人々と平等に扱われ、いじめられることがなく、人生のよりどころとなる信仰や信条をもち、天皇や政府を批判することを含めてさまざまの事柄について考え、表現し、伝える自由もまた必要なのではないでしょうか。政治や社会に対する考え方に違いがあっても、お互いの自由と尊厳を傷つけないようにしようという点では全員が一致できるはずではないでしょうか。私たちは皆さまざまな点で違うものをもっていますが、だからこそお互いに助け合い高め合って創造的な社会をつくって来たのだ、と私たちは考えます。私たちは皆幸せに暮らすために生まれてきたのであって、理不尽な競争や命令によって誰かが不満や悲しみを味わわざるを得ないような社会は正しい社会ではない、と私たちは考えます。そして今の日本に戦争や暴力を用いてでも手に入れなければならないものは無い、と私たちは信じるのです。
 ですから私たちは、たとえ政権が誰の手にわたろうとも、けっして動揺せず、「弱い」立場にある「小さな」人々に寄り添いながら、自由と平和を守るために、非暴力で闘い続けます。人類の歴史は人権と平和が尊重される社会を実現する方向に向かって歩んでいるとの確信をもち、山積する問題の解決のために、私たちはいま再び決意を新たにして、次の通り宣言します。

一 私たちは、きょうの「建国記念の日」に反対します。「建国記念の日」は、天皇神話に基づくだけで歴史的根拠はなく、帝国憲法下における「紀元節」を復活させたものにすぎません。現在の「日本国」誕生の日は、人権・平和・民主主義をうたう日本国憲法の施行の日である「憲法記念日」で十分だと私たちは確信します。それゆえ私たちは憲法の改悪にも反対します。

一 私たちは、首相その他の公務員による靖国神社や伊勢神宮等への「公式」参拝、政教分離原則軽視の行動など、靖国神社の国家護持や、天皇の政治的利用につながる動きに反対します。

一 私たちは、公立学校その他での「日の丸・君が代・元号」の強制、教育に対する行政の不当な介入や、教育の民主化を妨げる動きにも反対します。それゆえ、大阪の教育基本条例に反対します。

一 私たちは、これらの諸問題で報道の果たす役割を重視し尊重します。報道や取材活動への不当な規制や介入に断固反対すると同時に、原発の問題点やクリーンエネルギーの普及に関する積極的な報道と、犯罪事件における実名報道や安易な犯人視報道の抑制など、すべての関係者が真実と公正を貫き人権の尊重に努めるよう要望します。

二〇一三年二月一一日

二・一一信教・思想・報道の自由を守る宮城県民集会

靖国神社国家管理反対宮城県連絡会議加盟四七団体 (アイウエオ順)
革新自治体をそだてる学者文化人の会
核兵器廃絶を願うキリスト者の会
カトリック正義と平和仙台協議会
河北新報労働組合
子どもと教科書みやぎネット21
司法反動化反対宮城県連絡会議
自由法曹団宮城県支部
新日本婦人の会宮城県本部
青年法律家協会宮城支部
仙台キリスト教連合
仙台市職員労働組合
仙台平和を求めるキリスト者の会
仙台靖国法案阻止キリスト者連絡会
創価学会青年部宮城県憲法研究会
中国人戦争被害者の要求を支える宮城の会
テロにも戦争にもNO!の会
東北工業大学教職員組合
東北大学学生キリスト教青年会
東北大学職員組合
東北放送労働組合
東北労働弁護団
日本科学者会議宮城支部
日本キリスト改革派教会
日本キリスト教団東北教区社会委員会
日本山妙法寺
日本出版労働組合連合会仙台地域協議会
日本婦人有権者同盟仙台支部
日本放送労働組合東北支部
日本民主法律家協会東北支部
婦人民主クラブ全国協議会宮城支部
婦人民主クラブ(再建)宮城県協議会
平和をつくり出す宗教者ネットinみやぎ
宮城学院女子大学教員組合 
宮城・革新統一をすすめる懇談会 
宮城教育大学教職員組合 
宮城県教職員組合
宮城県高等学校教職員組合
宮城県憲法を守る会
宮城県護憲平和センター
宮城県私立学校教職員組合連合
宮城県平和委員会
宮城憲法会議
宮城県歴史教育者協議会
宮城県労働組合総連合
宮城婦人問題連絡会
宮城歴史科学研究会
立正佼成会仙台教会