2・11集会とは

~私たちが「建国記念の日」に集会を開く理由~

 

 

Q 2月11日が「建国記念の日」とされていますが、どういうことですか ?

 

A もともとは、明治政府が2月11日を「紀元節」として祝日に定めたことから来ています。これは今から2600年以上前に、神武天皇が最初に天皇に即位した日ということですが、歴史的な根拠は全くありません。天皇を中心とした 国家支配の正当性を内外に誇示するために明治政府が制定したもので、1948年7月には、民主国家として生まれ変わった戦後の日本にふさわしくないものとして廃止されました。しかし1967年、佐藤栄作内閣がこの日を再び「建国記念の日」として復活させたのです。

 

 

Q なぜこの「建国記念の日」に反対するのですか ?

 

A 現在の日本国憲法は国民主権を宣言しています。私たちの国は私たち国民全員のものであり、旧憲法が謳ったような、天皇が主権者であって国民はその下で生かしてもらっているというような国ではもはやありません。ですから、上で述べたような、天皇中心主義を復興させるような日を「建国記念の日」に定めることは、信教・思想・報道の自由を著しく損ねる恐れがあるのです。

 

 日本という国が天皇を仰ぐ単一民族からなっているように思うのも間違いです。今の日本国民の中には、もともと天皇とは何の関係もないのに、天皇の名の下に苦しめられた経験を持つアイヌや沖縄の人々も存在していることを忘れてはなりません。天皇中心の国家体制が犯した過ちについて歴史から学ぶなら、 現在の「日本国」誕生の日は、人権・平和・民主主義をうたう日本国憲法施行日である「憲法記念日」こそふさわしいと考えます。

 

 

Q 「靖国神社問題」とは何ですか ?

 

A 明治政府が、天皇とその国家のために戦って死んだ者を祭るために建てたのが靖国神社です。これによって国家は宗教的権威を持つことになり、第二次大戦でも、靖国神社の祭司である天皇を神として拝礼することがアジアの人々にも強要されました。

 

 しかし、これは過去の問題ではありません、戦争放棄をうたった平和憲法改悪の動きや有事立法が制定された今、自衛隊員が海外に派兵され戦死した際に、再び「英霊」として靖国神社に祭られる可能性が出てきました。戦死者を貴ぶことを考える前に、戦死者を出さないため、私たちは自衛隊派兵と共に 信教の自由と政教分離の原則に反する靖国神社国営化や閣僚の公式参拝に強く反対していかなければなりません。